老後資金が足りるのか不安になると、つい「NISAを始めた方がいいのか」「投資で増やさないと間に合わないのか」と考えてしまうかもしれません。
でも、最初から増やすことだけを考えると、かえって迷いやすくなります。
老後資金が不安なときにまず見るべきなのは、投資商品ではありません。
まず確認したいのは、毎月自動で出ていく固定費です。
- 保険料
- 携帯代
- 通信費
この3つを数字で把握するだけでも、老後資金の不安は少し整理しやすくなります。
私自身も、50代になってからNISAや投資の話をよく聞くようになり、老後資金について真剣に考えるようになりました。アパートの収益が入るようになって資金的な余裕ができたことで、「このお金をどう活かすか」を考え始めたのがきっかけです。
その中で強く感じたのは、いきなり増やす前に、まず無駄を減らすことの大切さです。
この記事では、老後資金が足りないと感じたときに、最初にやるべき3つのことを整理します。
■ この記事でわかること
✓ 老後資金が不安なとき最初にやるべきこと
✓ 保険料・携帯代を見直す理由
✓ 固定費を減らしたあとに家族で話すべきこと
✓ NISAを考える前に確認しておきたいこと
✓ 老後資金の不安を数字で整理する考え方
■ 結論:老後資金が不安なら、まず固定費を書き出す
老後資金が不安なとき、最初にやるべきことは投資ではありません。
まず、毎月の固定費を書き出すことです。
特に最初に見たいのは、保険料・携帯代・通信費です。
理由は、この3つが毎月自動で出ていく支出であり、見直しによって家計への影響が大きくなりやすいからです。
保険料は、金額が大きくなりやすい固定費です。生命保険文化センターの2024年度調査では、民保加入者における民保1社あたりの年間払込保険料は平均10.7万円とされています。月に直すと約8,900円です。さらに同調査では、民保加入者の平均加入会社数は1.6社とされています。つまり、保険は1契約だけで終わらず、複数契約になっている家庭も少なくないということです。
携帯代も、家族全員分で見ると大きな固定費になります。
私自身も、以前は大手キャリアで家族5人分、月4万円ほどかかっていた感覚があります。そこから楽天モバイル・ワイモバイル・UQモバイルなどへ見直し、月1万5,000円ほどまで下がりました。
月に約2万5,000円、年間では約30万円の差です。
通信費は、保険料や携帯代ほど大きく削れないこともあります。月6,000円前後で使っている家庭も多く、見直しても削減額は限定的かもしれません。
それでも、不要なオプションや割高な契約が残っていないかを確認する意味では、最初に見ておきたい項目です。
老後資金の不安は、感覚のまま抱えていると大きくなります。
- まず固定費を数字にする
- 増やす前に減らす
- 無駄を減らして余裕を作る
ここから始めるのが、老後資金づくりの第一歩です。
■ 住田さんの悩み
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老後資金が足りるのか不安です。NISAも気になっているんですが、何から始めればいいのか分かりません。保険料や携帯代も毎月払っていますが、これが高いのか安いのかもよく分かっていないんです。
■ 家守さんの整理
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不安になるのは自然です。ただ、老後資金が不安なときに、最初から投資で解決しようとすると迷いやすくなります。まずは毎月の固定費を書き出し、保険料・携帯代・通信費を数字で確認してみましょう。増やす前に減らすことが、老後資金づくりの第一歩です。
老後資金が不安な人が最初にやるべきことは3つ
老後資金が足りないと感じたとき、最初にやるべきことは大きく3つです。
- 毎月の固定費を書き出す
- 保険料・携帯代を見直す
- 家族で話し合い、余裕資金の使い道を決める
この3つを飛ばして、いきなり投資やNISAへ進むと、途中で不安になりやすくなります。
たとえば、毎月いくら使っているのか分からないままNISAを始めても、「この金額を投資に回して大丈夫なのか」と迷います。
保険料が高いまま、携帯代も高いまま、通信費も見直さないまま投資を始めると、本来は減らせたはずの支出を抱え続けることになります。
老後資金づくりは、順番が大切です。
- まず、今出ていくお金を把握する。
- 次に、減らせる支出を減らす。
- そのうえで、家族と話し合い、余裕資金をどう使うかを決める。
この順番で考えると、老後資金の不安はかなり整理しやすくなります。
1. 毎月の固定費を書き出す
最初にやるべきことは、毎月の固定費を書き出すことです。
老後資金の不安は、「なんとなく足りない気がする」という感覚のままだと、どんどん大きくなります。
でも、実際に毎月いくら出ていくのかを書き出すと、見直せる支出が見えてきます。
まず確認したいのは、次の項目です。
- 毎月の保険料はいくらか
- 携帯代は自分だけでなく家族全員でいくらか
- 通信費は毎月いくらか
- 使っていないサブスクはないか
- 年単位で払っている会費や手数料はないか
ここで大事なのは、細かい家計簿を完璧につけることではありません。
最初は、毎月自動で引き落とされている支出だけで十分です。
クレジットカード明細、銀行口座、スマホ料金の明細、保険証券。
このあたりを見るだけでも、固定費はかなり見えてきます。
総務省の2024年家計調査では、二人以上の世帯の消費支出は1世帯あたり月平均300,243円、世帯主の平均年齢は60.4歳とされています。物価変動の影響を除いた実質では、消費支出は前年より1.1%減少しています。つまり、50代・60代前後の家計では、物価高の中で支出をどう管理するかがますます重要になっています。
だからこそ、老後資金の不安を感じたら、まず固定費を書き出すことです。
- 不安を感覚で抱えるのではなく、数字にする。
これが最初の一歩です。
2. 保険料は削る前に、保障内容を確認する
固定費の中でも、保険料は最初に確認したい支出です。
ただし、保険は雑に削ればいいものではありません。
必要な保障まで削ってしまうと、万が一のときに困る可能性があります。
大切なのは、保険料を減らすことそのものではなく、今の保険が自分や家族に本当に必要な内容かを確認することです。
まずは次の4つを確認してみてください。
- 毎月の保険料はいくらか
- 加入している保険の種類は何か
- 保障内容を自分で説明できるか
- 今の家族に必要な保障か
特に注意したいのは、目的があいまいなまま入り続けている保険です。
たとえば、次のような保険は一度確認する価値があります。
- すすめられるまま入った特約
- 目的があいまいな医療保険
- 保障内容を理解していない保険
- 昔入ったまま放置している保険
- 家計を圧迫している高額な保険料
保険は、安心のために入るものです。
でも、内容を理解しないまま払い続けていると、老後資金を圧迫する固定費にもなります。
私自身、保険には無駄が多いと感じていたため、最初から保険会社を絞り、担当者から内容をよく聞いたうえで加入してきました。掛け捨て保険には入りませんでした。
ただし、ここで大事なのは「掛け捨て保険は全部ダメ」という話ではありません。
人によっては、掛け捨て保険が合理的な場合もあります。
大事なのは、掛け捨てかどうかではなく、自分や家族に必要な保障かどうかを確認することです。
保険料が高いと感じている人や、今の保障内容を説明できない人は、一度整理してみる価値があります。
3. 携帯代は家族全員分で見る
次に確認したいのが、携帯代です。
携帯代は、1人分だけで見ると「少し高いかな」くらいに感じるかもしれません。
でも、家族全員分で見ると大きな固定費になります。
たとえば、1人あたり月8,000円でも、5人なら月40,000円です。
これが1人あたり月3,000円になれば、5人で月15,000円です。
👉 差額は月25,000円。
👉 年間では約300,000円です。
私自身も、以前は大手キャリアで家族5人分、月4万円ほどかかっていた感覚があります。
そこから楽天モバイル・ワイモバイル・UQモバイルなどへ見直し、月1万5,000円ほどまで下がりました。
携帯代は、一度見直すだけで老後資金づくりに直結する固定費だと感じています。
特に50代・60代の方が携帯会社を選ぶときは、料金の安さだけで決めない方がいいです。
安くなっても、つながりにくくて日常で困るようなら意味がありません。
私の感覚では、初心者にはワイモバイルかUQモバイルがすすめやすいです。
どちらも大手キャリアより料金を抑えやすく、つながりやすさの面でも安心感があります。
楽天モバイルは料金面では魅力があります。
ただ、私自身は過去につながりにくさを感じて乗り換えた経験があります。
そのため、「とにかく安さ重視」なら候補になりますが、不安なく使いたい人には、まずワイモバイルかUQモバイルを検討するのが無難だと思います。
携帯代を見直すときは、まずこの2つを確認してください。
- 毎月の携帯料金
- 家族全員分の料金
自分1人分ではなく、家族全体でいくら払っているかを見ることが大切です。
4. 通信費やサブスクは「主戦場」ではなく確認項目
通信費も固定費として確認しておきたい項目です。
ただし、保険料や携帯代ほど大きく削れるとは限りません。
光回線やインターネット回線は、月6,000円前後で使っている人も多いと思います。
ここから大きく削ろうとしても、月1,000円〜2,000円程度の差にとどまることもあります。
そのため、通信費は「大きく削る主戦場」というより、不要なオプションや割高な契約が残っていないかを確認する項目です。
たとえば、次のようなものは確認してみてもいいでしょう。
- 使っていないオプション
- 契約時に付けたままのサービス
- プロバイダ料の重複
- セット割が本当に効いているか
- 今の使い方に合わない回線契約
サブスクも同じです。
AmazonプライムやNetflixのように、利用頻度が高く満足度の高いものは、私は無理に削る必要はないと考えています。
大事なのは、何でも削ることではありません。
払う価値がある支出と、なんとなく払っている支出を分けることです。
老後資金づくりというと、我慢する節約をイメージする人もいるかもしれません。
でも、このサイトで大切にしたいのは、過度な節約ではありません。
- 価値がある支出は残す。
- 無駄な支出は減らす。
この判断が大切です。
5. 固定費を見直したら、夫婦・家族で話し合う
固定費を書き出し、保険料や携帯代を見直したら、次に大切なのは夫婦・家族で話し合うことです。
老後資金は、自分だけの問題ではありません。
夫婦の生活費、家族の携帯代、保険料、将来の介護や住まい。
どれも家族全体に関わります。
特に携帯代は、家族全員分で見ると大きな支出になります。
- 誰がどれくらい払っているのか。
- 毎月いくら減らせそうなのか。
- 浮いたお金をどう使うのか。
ここを共有するだけでも、老後資金づくりの第一歩になります。
家族で話し合うときは、まず次の3つを確認してみてください。
- 毎月いくら固定費がかかっているか
- 毎月いくら減らせそうか
- 携帯代を誰がどれくらい払っているか
この段階で、いきなりNISAに回す金額を決める必要はありません。
まずは、家族全体でお金の流れを見える化することが大切です。
固定費を減らして余裕ができたら、そのお金を生活費に回すのか、貯金するのか、NISAで少しずつ増やすのか。
そこを家族で共有しておくと、後から迷いにくくなります。
6. 余裕資金ができたら、NISAを無理なく考える
固定費を見直して余裕資金ができたら、次にNISAを検討するのも一つの方法です。
ただし、生活費まで投資に回す必要はありません。
老後資金が不安だからといって、無理に大きな金額を投資する必要もありません。
私自身も、NISA口座を開設したのは52歳くらいでした。
若い頃から投資を本格的にしていたわけではなく、50代になってから老後資金を意識し、学び始めた形です。
だからこそ、これからNISAを考える50代・60代の方にも、「今からでは遅い」と決めつけず、まず仕組みを理解することが大切だと感じています。
NISAで初心者が避けたいのは、暴落時に慌てて売ってしまうことです。
金融庁の資料では、1989年以降に毎月同じ金額ずつ国内外の株式と債券に積立投資を行った場合、保有期間5年では結果に幅がある一方、20年間保有したケースでは、100万円が186万円〜331万円になったというシミュレーションが示されています。ただし、これは将来の成果を保証するものではありません。
つまり、NISAは「すぐに儲けるためのもの」ではなく、長期で考える制度として見ることが大切です。
初心者が意識したいのは、次の点です。
- 暴落時に慌てて売らない
- よく分からない個別株を買わない
- 長期・分散・低コストを基本にする
- 無理のない金額から始める
- 生活費まで投資に回さない
このサイトでは、高配当株や個別株を強くすすめることはしません。
「誰でも簡単に増える」とも言いません。
- まず固定費を見直し、余裕資金を作る
- そのうえで、無理のない範囲でNISAを考える
この順番が大切です。
7. 老後資金が不安な人がやってはいけないこと
老後資金が不安なとき、やってはいけないこともあります。
特に避けたいのは、次の行動です。
- 不安なまま何もしない
- 携帯代を見直さず毎月損し続ける
- 固定費を把握しないまま「お金が足りない」と悩む
- NISAを怖がって何もしない
- よく分からない個別株に飛びつく
- 「誰でも簡単に増える」という話を信じる
老後資金の不安は、考えないようにしても消えません。
でも、行動の順番を間違えなければ、できることは見えてきます。
- まず固定費を書き出す
- 保険料を確認する
- 携帯代を家族全員分で見る
- 通信費やサブスクの無駄を確認する
- 家族で話し合う
- 余裕資金ができたら、NISAを無理なく検討する
この流れなら、老後資金の不安を少しずつ整理できます。
大事なのは、完璧にやることではありません。
まず、毎月の固定費を数字で把握することです。
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▶ 老後の保険料は払いすぎ?50代・60代が見直すべき3つのポイント
まとめ
老後資金が足りないと感じたとき、最初にやるべきことは、いきなり投資を始めることではありません。
まず、毎月の固定費を書き出すことです。
特に確認したいのは、保険料・携帯代・通信費です。
- 保険料は、削る前に保障内容を確認する
- 携帯代は、自分1人分ではなく家族全員分で見る
- 通信費やサブスクは、不要な契約がないか確認する
- 固定費を見直したら、夫婦・家族で話し合う
- 余裕資金ができたら、NISAを無理なく検討する
老後資金の不安は、感覚のまま抱えていると大きくなります。
でも、毎月の固定費を書き出し、保険料や携帯代を見直すことで、できることは見えてきます。
- 増やす前に減らす
- 無駄を減らして余裕を作る
- 不安を数字にする
まずはここから始めてみてください。
